来年度の入試から大学入学共通テスト出題科目に追加される「情報Ⅰ」とは?

1月に行われるあの試験の名称、みなさまの時代は共通一次でしたか?センター試験でしたか?現在はどちらでもなく「大学入学共通テスト」、(以下共通テスト)という名称になっています。


独立行政法人大学入試センターが毎年1月に実施する試験で、国公立大学を一般受験する方は、基本的にこのテストを受験します。科目は、文系か理系か、どの大学を受験するかで変わってきます。また、多くの私立大学でも共通テストの成績が必要です。

 

これまで多くの方は6教科(国語、地歴、公民、数学、理科、外国語)30科目から大学が求めるもの(多くは7科目)を選択し、受験していたのですが、令和7年度の試験(2025年1月実施)から教科が1教科増え、7教科になります。これまで国公立大学を受験する方のほとんどは、内訳は違えど5教科7科目を受験していました。それがこれからは6教科8科目になるということです。

 

「情報」は親世代にはあまりなじみのない科目なので、この変更は唐突に感じられますが、情報は2000年代から段階的に小中高に導入され、小学校、中学校では教科としては無いものの、コンピュータに触れたり、プログラミングにつながる考え方の基礎を各教科で学んできました。高校では形を変えながら情報という教科が存在しましたが、2022年4月に「情報Ⅰ」が必履修となり、プログラミング言語、ネットワーク、情報分析などを学んでいます。つまり、2024年に高校3年生になる生徒たちは、高1の頃から情報Ⅰを学んでいるということになります。

 

あれ、では高校卒業後すぐ大学進学ではない方はどうなるのかな?と思いますよね。多くの高校では必修化前から情報の授業が実施されてきましたので、大きな問題にはならないようですが、そういった事情も鑑みてか、いくつかの国公立大学は令和7年度は配点しない、つまり合否のための審査対象としないと発表しています。情報という教科が共通テストに定着するまで、しばらく時間がかりそうですね。どんな問題が出るのかな?と興味をお持ちの方は、文部科学省がサンプル問題を公開されていますので、ご覧ください。イメージがつかみやすくなると思います(清水)。

 

参考ページ:

独立行政法人 大学入試センター https://www.dnc.ac.jp/

文部科学省ウェブサイト https://www.mext.go.jp/index.htm