公立難関高校入試の独自テストって?

私学妙案研究所では毎年「教育とお金」という冊子を発行しています。子どもが大学まで進学すると教育費がいくらかかるのか、私立と公立の違いとは?などについて解説した冊子です。本日はその中から、公立高校入試をピックアップし、各学校が行っている独自テストについて解説します。

 

一般共通の学力検査だけじゃない!?難関校ではさらに独自のテストがあるってホント?

高校入試において、ほぼ全員の中学生が共通の学力検査(テスト)を同日に受けます。

昔の公立高校の入試は前期と後期に分けられてテストを受け、合否を決めていましたが最近は共通の学力検査を1回しか受けることができません。しかし、偏差値の高い学校も低い学校も全ての学校でマークシート方式(一部記述)で各教科100点満点の共通の問題が出されるため、偏差値の高い公立難関校では共通の学力検査だけでは受験生の点数の差を測ることができません。そこで公立難関校は各学校ごとに独自のテストを行っています。東京では「自校作成問題」、神奈川では「特色検査」と呼ばれているものです。

 

東京都立高校入試で自校作成問題を導入しているのは「進学指導重点校」に指定されている7校と、「進学重視型単位制」の3校、計10校です。これは共通テストの国語、数学、英語を学校独自の問題に変えて受験するテストです。また、神奈川県高校入試で特色検査を導入しているのは「学力向上進学重点校」の5校と、「学力向上進学重点校エントリー校」の13校、計18校の県立高等学校です。こちらは共通の学力検査の他に、自己表現検査を実施するものです。さらに神奈川県では令和6年入学者に対して、特色検査の中に学力検査以外にも面接が導入されます。東京では各学校ごとに自校作成問題の内容は異なります。神奈川の特色検査は令和6年入学者からは全学校同じ共通問題の実施の他に、各高等学校がそれぞれ選択する共通選択問題の両方を実施します。

 

 

独自のテストはどの問題もかなり難しい内容になっています。東京都立公立校では各学校のHPで自校作成問題の過去問を入手できますのでご興味がある場合は閲覧してみてください。

 

ぜひ参考になさってくださいね。(岡田)