おなかに優しい冬の間食・夜食レシピのご紹介

こんにちは。私学妙案研究所です。さて本日は、私たちが運営しているお弁当レシピサイト「N’s KITCHEN」より、おなかにやさしい冬の夜食レシピを2つご紹介します。おやつや間食にも適していますので、ぜひつくってみてくださいね。

 

だし香る たらにゅうめん

あたたかく、消化もよい、夜食にぴったりのにゅうめんです。たらの煮汁を活用すること、そうめんをかためにゆでた後、だしで煮込んで味を染み込ませることがポイントです。

<材料(2人分 )>
たらの切り身    1切れ(100~120g)
そうめん    2束
かつおだし    500mL
A 薄口醤油    大さじ2
A 砂糖    小さじ1
A 塩    ふたつまみ
みつば    適量

<作り方>

1.たらの両面に塩をふって数分置き、ペーパータオルで軽く水けをとる。みつばは1cmの長さに刻む。

2.鍋にたっぷりの湯を沸かしてそうめんを入れ、少し硬めにゆでてザルにあげる。そのまま水でもみながら洗い、水けをきる。

3.別の鍋にかつおだしを入れ、たらをそっと入れ、中火で5分ほど煮る。火を止めてたらをとり出し、粗熱がとれたら身をほぐす。(煮汁は捨てない)

4.3の煮汁にAを入れて沸騰したら中火にし、2とほぐしたたらの身を戻しいれて数分煮込む。

5.みつばを入れ、好みですだちや柚子などの柑橘類を添える。

 

さつまいものミルクぜんざい

ホットミルクと粒あんを合わせてでぜんざい仕立てに。食物繊維たっぷりのさつまいもを合わせた、やさしい味わいのぜんざいです。

<材料(2人分)>

さつまいも    1/2本(約100g)
牛乳    200mL
つぶあん    250g
塩    ふたつまみ

<作り方>

1.さつまいもは皮つきのまま1cm角に切り、水をはったボウルに入れて数分置く。ザルにあげて水けをきったら、耐熱容器に入れ、ふんわりラップをかけて600Wの電子レンジで2分ほど加熱する。

2.小鍋につぶあんと牛乳を入れて加熱し、全体がなじむように泡立て器で混ぜる。沸騰したらさつまいもを加え、7、8分加熱する。

3.最後に塩を加えて味をととのえる。

 

手順写真はこちらでご覧いただけます。どちらもおすすめなのでぜひお好みに合わせて作ってくださいね(清水)

「オンライン習い事「ヨンデミー」が漢検と連携!?新たな指標で最適な本選びを」

株式会社Yondemyは2024年12月12日、日本漢字能力検定協会との連携で、読書を通じて触れ合える漢字・語彙レベルを具体的に把握できる新たな指標が誕生したと発表しました。指標を活用すると、子供自身の漢字能力に最適な本の難易度を選ぶための参考になります。

 

 

◆オンライン習い事「ヨンデミー」とは

株式会社Yondemyが運営するオンライン習い事「ヨンデミー」は、日本初の読書教育のオンライン習い事です。AI司書のヨンデミー先生が的確な選書から環境づくりまで、徹底的にサポートしています。そのほかにも、お子さんが「自立した読み手」になるためのさまざまな工夫を凝らしたサービスを提供しています。

お子さまの「自分から本を手に取らない」「読書よりもYoutubeやゲームに夢中」、そんなお母さんたちの悩みを解決するためのオンライン習い事です。

 

日本漢字能力検定と連携、新たな指標「YL(ヨンデミーレベル)」

子供が読書に夢中になるオンライン習い事「ヨンデミー」を運営するYondemyは、日本漢字能力検定協会との協力により、独自開発した本の難易度指標「YL(ヨンデミーレベル)」と「漢検の級」を紐付ける取組みを行いました。

近年、子どもたちの活字離れや読書離れが懸念されています。この背景には、自分に合った本を選ぶことができず、難しい本を読んでしまうことで挫折を感じる経験が多くあることが関与しています。Yondemyは、こうした状況を改善するために4年以上の研究・開発を経て、独自の難易度指標「ヨンデミーレベル」を誕生させました。

 

「ヨンデミーレベル」とは、児童書の難しさを数値化した指標で、漢字の割合、音読みの割合、1文あたりの文字数などいくつもの要素をもとに、児童書の難易度をわかりやすく数値化したものです。Yondemyが開発から約4年にわたる運用を通じて幾度もブラッシュアップを重ねてきた新しい読書指標となっています。

 

 今回の連携では、この指標が漢検の級に紐付けられ、子供が自分の漢字能力にあった本を見つけやすくなり、本選びの指針として活用することで、自然に漢字力が身につき、読書の楽しみも一層深まるといった効果に期待が寄せられています。また、提携している書店では、ヨンデミーレベルと漢検級をもとにした指標を基準に本を集めた専用コーナーを設置。実際に本を手に取りながら、自分にあった本を選ぶことが可能になります。

 

Yondemyは、漢検との連携を通じて、子どもたちの国語力向上を目指しています。漢字や語彙力を高めることが、未来の学びや日常生活においての力となるのではないでしょうか。また、この取り組みは家庭環境による教育格差をなくすことに繋がっていくかもしれませんね。

 

興味がある方は、ぜひYondemyの公式サイトをご覧ください。

 

株式会社Yondemy

lp.yondemy.com

 

(岡田)

Chat GPTに何ができるかがわかる本のご紹介

みなさまこんにちは。一昨年の夏、Chat GPTに関する記事をご紹介しました。

こちらです。

 

その際には文章作成時のサポートについてご紹介しましたが本日は一歩進んだ内容に触れた書籍のご紹介です。

 

bookclub.kodansha.co.jp

 

タイトル:面倒なことはChatGPTにやらせよう

著者:カレーちゃん からあげさん

出版社 ‏ : 講談社

出版日:2024年1月

 

こちらの書籍では、文章作成のほかにChatGPTができることが紹介されています。例えば画像の読み取りや加工をする、絵を描く、音声ファイルの加工、エクセルファイルを編集してグラフを作成する、ウェブサイトを要約してPowerPointのスライドにする、プログラミングのコードを書くなどまでできるそうです。また本書では効果的に使うためのChatGPTへの指示の出し方についても細かく紹介されています。有料版にしかできない機能もありますが、無料版でも使える機能もありますので、ぜひ参考になさってください。

 

すぐには使わない機能でも、こんなことができるんだ、とわかっていると何かの折に思い出して便利に使えると思います。最近では学校でもChatGPTが使われ始めています(調べもの、アイディア出し、創作に使われることが多いようです)。本書ではChatGPTを使う際の注意点についても触れられていますので、お子さまのサポートにも有効だと思います。ぜひ読んでみてくださいね(清水)。

冬休みのミニ企画展「科学ゲーム展」のご紹介

みなさんこんにちは。今回は、昨年妙案Newsで紹介した「未来をつくる杉並サイエンスラボIMAGINUS(記事のリンクはこちら)」から冬休みのミニ企画展「科学ゲーム展」をご紹介します。

 

【「未来をつくる杉並サイエンスラボIMAGINUS」とは】

IMAGINUSは、旧杉並第四小学校の跡地を活用し、2023年10月にオープンした科学体験施設。科学を身近に感じられる場として、4歳から参加できる工作教室や実験教室、サイエンスショーなど、毎月20種類以上のイベントを開催しています。今回の「科学ゲーム展」もその一環で、科学に興味を持つ子供たちに新たな学びの機会を提供することを目的としています。

 

「科学ゲーム展」では、ゲームマスター(スタッフ)と対戦できる科学的なクイズやパズルが用意されています。コインを使って対戦するゲームコーナーや、記録に挑戦するミッションコーナー、自由に遊べるフリーコーナーがあり、さまざまな科学のゲームを楽しむことができます。

 

 ゲームコーナーでは、表面張力を利用した「表面張力でギリギリゲーム」や、宇宙技術を模した「スイングバイチャレンジ」、論理的思考を試す「てんびん論理パズル」などが用意されています。ミッションコーナーでは、博士や助手の記録に挑戦することができ、フリーコーナーではいろいろな科学ゲームで遊べます。

 

 さらに、日替わりの限定イベントも開催される。たとえば、12月26日には「宇宙飛行士の模擬試験!? ホワイトジグソーパズルに挑戦」、12月27日には「なりきり科捜研!犯人を捕まえろ!」など、科学に関連したさまざまなイベントが予定されています。

 

これらのイベントは事前予約または当日申込が必要で、詳細はイベントWebページで確認できるのでぜひチェックしてみてください。

 

◆冬休みミニ企画展「科学ゲーム展」

日時: 2024年12月26日(木)~2025年1月13日(月・祝) 10:00~17:00(最終受付16:30)

※12月30日~1月3日、1月8日~1月10日は休み

会場: IMAGINUS 3F 企画展示室(東京都杉並区高円寺北2−14−13)

対象: 子どもおよびその保護者

締切: 事前予約または当日申込

参加費:敷地内、および施設への入館は無料です。(企画やイベントはそれぞれ料金がかかります)

 

「未来をつくる杉並サイエンスラボIMAGINUS」ウェブサイト

www.imaginus-suginami.jp

 

施設情報

〒166-0002 東京都杉並区高円寺北2-14-13

JR中央線総武線 高円寺駅北口から徒歩5分

電話番号:03-6383-0290(代表)

開館時間:9:00~21:00(最終入館時間:20:00)

休館日:第1・3火曜日、年末年始(12/29~1/3)

 

ぜひ参考になさってくださいね。(岡田)

 

 

※今回ご紹介しますイベントは、私学妙案研究所主催ではございません。お申込み、詳細は上記リンク先をご覧ください。

由来を知って伝統を味わう おせち料理にまつわるクイズ

こんにちは。私学妙案研究所です。さて本日は、私たちが運営しているお弁当レシピサイト「N’s KITCHEN」より、おせち料理にまつわるクイズをご紹介します。ぜひチャレンジしてみてくださいね。

 

 

■第1問■
お正月に食べるおせち料理。なぜ重箱に詰められるようになったのでしょう?

A. 歳を重ねるという意味から


B. めでたさが重なるという意味から


C. ごちそうを重ねるという意味から

 

正解はB「めでたさが重なるという意味から」

おせち料理は縁起物なので、重箱に詰めることにも「福が重なる」「めでたさが重なる」という願いが込められています。

 

■第2問■
おせち料理の「栗きんとん」にはどういう願いが込められているでしょうか?

A. 豊かさと勝負運を願う


B. めでたさを願う

 

C. 五穀豊穣(ごこくほうじょう)を願う

 

正解はA「豊かさと勝負運を願う」

漢字では「栗金団」と書き、豊かさと金運や勝負運を願う料理としてお正月のおせち料理の定番となっています。

 

■第3問■
おせち料理の「伊達巻(だてまき)」にはどんな意味が込められているでしょうか?

A. 長生きする


B. お金持ちになる


C. 頭が良くなる

 

 

正解はC「頭が良くなる」

伊達巻は卵を巻いて作るところが巻物に似ており、「巻物=(イコール)学問」から頭が良くなるようにと願いが込められています。

 

いかがでしたか?よろしければN's KITCHENのウェブサイトもご覧ください。

https://nskitchen.jp/

新しい年も、皆さまにとって良い一年となりますように(清水)。

「冬休みの自由研究のすゝめ2」

みなさんは、「自由研究」と聞くとやはり夏を思い出しますよね?

実際に課題として出ることが多いのは夏休みの宿題として自由研究が出る学校が多いようです。ですが、「自由」研究と言うだけあって、課題がなかったとしても子どもの探究は24時間365日尽きることはありません。そこでぜひ、冬にしかできない自由研究をしてみてはいかがでしょうか?今日はそんな冬休みだからこそできる自由研究のすゝめです。

 

◆昆虫の冬眠の観察

冬になると昆虫がほとんど見られませんが、いなくなったわけではありません。安全な場所で春がくるのをじっと待っています。枯葉の下や土の中、朽ち木の中などを探してみましょう。成虫や卵、幼虫などの形をしたさまざまな昆虫が見つかるはずです。冬の間、昆虫は元気がありませんので、そっと扱うようにしましょう。

 

◆お正月遊びを調べる

お正月遊びというと何を思い浮かべますか。たこ揚げ、こま回し、羽根つき、福笑い、いろはかるた、百人一首、すごろく……実にたくさんありますよね。こうしたお正月遊びの歴史や意味などを調べると日本文化の研究になります。

 

◆静電気で理科実験

冬場にドアノブに触ったとき、指先にビリっと痛みを感じたことがある人はいませんか?また、頭を下敷きでこすって、髪の毛を浮かせて遊んだことがある人もいるかもしれません。静電気の性質を知っていると、感電する仕組みやそれを防ぐ対策がわかるはずです。静電気を上手に使うと、おもしろい自由研究もできます。静電気が起きやすい冬だからこそ成功しやすいかも?冬ならではのさまざまな実験をして静電気について調べてみてはいかがでしょうか?

 

ぜひ、冬でも自由研究を楽しんでみましょう。(岡田)

データとは、そしてその活用とは何か?聖徳学園高等学校データサイエンスコースのカリキュラムについて伺いました。

東京都武蔵野市にある聖徳学園高等学校では、2024年に私学では初となる「データサイエンスコース」がスタートしました。データサイエンスコースのウェブサイトには「”教科の壁”を超えた複数科目における英語力強化により、ビッグデータを読み解ける力を養うと共に、豊富な知識に裏打ちされた創造的発想を可能とするリベラルアーツ教育により、文理融合型で幅広く学べるプログラムを提供」とあります。どんな授業が行われ、どんな生徒の育成を目指されているのか、伊藤正徳校長、データサイエンス部長のドゥラゴ英理花先生、広報部長の倉田豊子先生に、データサイエンスコースのカリキュラムと、現在の生徒さんたちの様子についてお話を伺いました。

 

お話を伺ったドゥラゴ先生(左)と伊藤先生(右)

‐私立高校でのデータサイエンスコースの設立は、貴校が初と聞きました。設立の経緯を教えていただけますか。

 

伊藤校長:私がデータサイエンスコースの設立を目指したのは、日本は世界と比較して、データを扱ったり、それを元に分析を行ったりする機会が極端に少ないと感じていたからです。スイスのビジネススクール国際経営開発研究所(IMD)が毎年発表している世界競争力ランキングからもそれがうかがえます。ずっと首位だった日本はここ30年で順位が下がり、今年(2024年)はなんと38位。政府と知財とデジタルスキル、ビッグデータとデータ活用の評価が特に低く、それが日本の創造性を阻んているのではと感じてきました。

データサイエンスコースでは、様々なデータを客観的に分析し、それをもとに自ら課題を設定してアクションを起こし、新しい価値を創造できる人を育てることを目的に教育を行っていきます。

 

聖徳学園高等学校 データサイエンスコース 3年間のカリキュラム

 

データサイエンスコースは将来、データサイエンティストになることを目指している生徒が多く在籍しているのですか?

ドゥラゴ先生:中にはデータサイエンティストを目指す生徒もいるのですが、そのためのコースではなく、これからの世の中を生きていくために必要な教養としてのデータサイエンス、つまり、データを読み解き、分析していく力を育てています。これからの時代、どんな分野に進んだとしてもデータサイエンスは基礎力として必要になってきます。統計学における解決手法であるPPDACサイクル(課題、計画、データ収集、分析、結論)を繰り返しながら学ぶことで、生徒たちはどんなシーンでも科学的根拠に基づく合理的な意思決定ができるようになります。

 

-特定の分野だけでなく、幅広い分野で創造性を発揮できる人を育てることを目的とされているのですね。どのようなカリキュラムなのでしょうか。

ドゥラゴ先生:3年間で、データサイエンスの知識、そしてそれらの知識を応用して新しい価値を生み出す力を身につけることを目指しています。データサイエンスを学ぶ際には、統計学や数学の基礎は必要なので、インプットの時間はもちろん設けていますが、1年生のスタートの段階からプロジェクトに取り組みながらその解決に必要な知識を身につけていく形で学習を進めていきます。2年生、3年生では自身のテーマを見つけてそれを深めていく、いわば大学での研究のような形になります。

 

-新入生のみなさんにとって「データサイエンス」という分野に触れるのは初めてだと思うのですが、授業は具体的にどのようなところからスタートするのですか

ドゥラゴ先生:高校1年での最初のデータサイエンス探究の授業は、「データサイエンスとは何か」を考えるところからスタートします。自己紹介や身近な話題からスタートし、データとは何か、データって本当に信頼できるのか等を自己紹介ワークや事例から学習します。データというと、数値をイメージされがちですが、実は文字や音声、画像、動画もデータです。このあたりについても最初の授業で触れます。その後は具体的なプロジェクトを通してデータのとり方や分析に必要な知識を数学、情報、統計学などの教科から学んでいきます。

 

すでに実施したプロジェクトに、震災に備えるプログラムを考えるというものがあります。学校のあたらしい避難訓練を企画した生徒たちは、日時が事前告知されている避難訓練は実施効果が薄いのではないかという点に着目し、予告なく行われる「ランダム避難訓練」を企画・実施しました。これまでに日本で起こった大震災の時刻を調査したところ、夕方に多く起こっていることが判明したため、訓練の時刻を午後に多く設定するように工夫をしました。

 

また別の生徒たちは、震災時に家族の安否を知る手段として、家族が非常持ち出し袋を所定の場所から取りだしたら、センサーがキャッチしてLINEに通知が来るシステムを考えました。非常持ち出し袋を取り出したということは、家から外に逃げ出せている、という仮定をして、そのデータをベースに組み立てたシステムです。

 

生徒たちが考えた、震災時に家族の安否を知るシステム

 

この仕組みは外部のコンテストに提出し、お陰様で全国大会2位という成果を出すことができました。

 

-お話をうかがっていて、データというのはとても身近にあって、それを活用することで様々な課題が解決できるようになることが分かりました。

ドゥラゴ先生:データサイエンスの知識は様々なところで活かせるので、自然と教科横断型の授業になっていきます。教育課程特例校(文部科学大臣の指定により、学習指導要領等教育課程の基準によらない特別の教育課程の編成・実施を行う学校)の認定を受け、データサイエンス探究、統計学など他校にない教科があるのでどうしてもそこが注目されがちですが、他の教科でもプロジェクト型でデータを扱う授業を多く実施しています。本コースが文理融合となっているのは、そういう理由です。

 

伊藤校長:たとえば国語の授業でもこのスタイルは可能です。他コースの国語の授業、芥川龍之介の「羅生門」を扱った授業を紹介させてください。文学を読み解く授業は、通常ですと文章の意味や作者の意図について先生が解説していく形になることが多いと思いますが、本校の授業では、まず生徒がそれぞれの課題を設定します。ある生徒は「なぜ物語が夕暮れから始まるのか」を課題として設定しました。夕暮れとはどんなものか、心情や人物の表現として、夕暮れがどのような役割を果たしているかという問いを立て、それについてデータを収集しながら考えを深め、論文にまとめていきます。先生から与えられた課題や資料(データ)を使うのではなく、自分で課題を設定してそれを解いていくための資料を自分で集め、分析して結論を導き出す。データというと数値と捉えられがちだと思うのですが、文系科目での言葉や資料もデータとして扱えます。例えばテキストマイニング機能を使うと、論文の中で頻出する言葉が視覚的にわかり、傾向を把握しやすくなります。

 

 

-文系科目でもデータサイエンスリテラシーは使えるのですね。取材前は「データサイエンス探究」などデータがつく授業や理系の授業のみがデータサイエンスの学習に該当すると思っていたのですが、その範囲は国語や社会科にも及ぶのですね。

 

伊藤校長:本校が文理融合と言っているのはまさにその点なんです。相手の心の中を推し測る必要がある問題を考えるためには、文系と理系を統合して考えていくことが必要です。データサイエンスコースのこのようなタイプの授業をいずれ他のコースにも広げていきたいと考えています。

 

-入学して半年、生徒さん達の様子はいかがですか?授業の多くが英語で行われるということもあり、かなりハイレベルな内容になっているのではと思いますが。

 

倉田先生:本コースの入学条件に英検準2級がありますので、生徒たちはイマージョンの授業に問題なくついてきていると感じています。他コースと比較すると課題が多いので大変かもしれませんが、入試説明会で受験生のみなさんに積極的に発信してくれたり、データサイエンスコースの良さを伝えたい、と言ってくれている様子を見ると、本コースでの学びを楽しんでいるのではないかと感じます。すでに自発的に色々なことに取り組める生徒たちですが、本校での3年間を通して、創造性をさらに高めて欲しいと考えています。

高校1年生のデータサイエンスの授業の様子

高校1年生のデータサイエンス探究の授業を見学させていただきました。

この日学んでいたのは金利について。銀行やその他機関での預金やローン等で発生する金利について学び、その後各時が何かを購入する時にローンを組むことを想定し、その時に発生する金利計算をすることが課題となっていました。実生活に近い課題に取り組みながら、生徒たちは数学の複利計算、等比数列について、理解を深めていきます。

 

<編集後記>

今回見学をさせていただく前は、聖徳学園のデータサイエンスコースとは、将来データサイエンティストを目指す生徒が学ぶコースだと思っていました。見学させていただき、それが全くの勘違いだということがわかりました。データは数字だけではなく、私たちの生活のあらゆるシーンに存在ること、データサイエンスの知識は、すべての分野で使えることが、お話を伺ってよくわかりました。

 

データサイエンスコースの授業は、国際バカロレアのカリキュラムを応用しながらも学校が目指す方向性に合わせてつくられた完全オリジナルの授業だということにも驚きましたし、その中で生き生きと活動されている生徒さんたちが、高2、高3とどのように成長していくのか、とても楽しみだと感じました。これから聖徳学園中学校を目指す生徒さんたちは、高校でデータサイエンスコースを選択できる可能性もあります。

また、中高を通して行われているSTEAM教育も大きな魅力です。5年前に取材させていただいたこちらの記事もぜひご覧ください。

自分で考え、表現する力を育てる、聖徳学園のSTEAM教育 - 私学妙案研究所News

STEAM棟1階にあるLearning Commons

中学受験をご検討のみなさまもぜひ一度説明会に足を運ばれることをおすすめします。

(清水)

 

聖徳学園中学・高等学校のウェブサイトはこちらです。

https://jsh.shotoku.ed.jp/