みなさまこんにちは。私学妙案研究所の清水です。
前回のブログで、小学生のプログラミング学習の意味について、以下のようにまとめました。
1.試行錯誤をし、思考力を育てる
2.世の中に働きかけるためのツールとして使う
3.世の中を支えている仕組みについて知る
今回は、主に1,2に関わる学習ツールをご紹介します。
ご紹介するのは「ビジュアルプログラミング言語」を使った学習ツールです。
ビジュアルプログラミング言語とは、プログラムをテキストで記述するのではなく、例えば、「右に進む」「回転する」など、視覚的なオブジェクトを組み合わせることで、命令をつくる(プログラミングする)ことができます。ビジュアルプログラミング言語を使うことで、試行錯誤に集中することができるのです。同じくビジュアルプログラミング言語を使ったものでも、そのつくりにより、難度が異なりますので、いくつか試してみてはいかがでしょうか。
■Scratch(スクラッチ)
MITメディアラボが開発したプログラミング言語学習環境です。ブロック型のコマンドで、プログラミングの基礎を学べます。日本語版がありますので、わかりやすく学べると思います。ブロックのつくりがきめ細かく、数値なども入力できるようになっていますので、かなり複雑なことができるようになっていますし、出来上がった作品をシェアするコミュニティもあります。
■Scratch Jr(スクラッチジュニア)
スクラッチが少し複雑だと感じる方には、コマンドを少しシンプルにした、スクラッチJrがお勧めです。対象年齢が5-7歳となっています。
■プログラミン
文部科学省が提供している、スクラッチを基にしているプログラミングサービスです。お絵かき感覚で、すこし感覚的に使えるようにしています。対象は小学校高学年・中学生とありますが、スクラッチJrに近く、小学生低学年でも使える印象です。
以上のツールは、iPadでは使えない、もしくは使いにくいようです。なので、iPadで使いやすいもの2つをご紹介します。
■Codeable Crafts
お絵かきツールでキャラクターをつくり、ブロック型のコマンドでキャラクターを動かすことで、デジタル絵本がつくれるツールです。スクラッチJr、プログラミンと構成がよく似ていて、iPadのアプリとして使うことができます。
■Swift Playgrounds
こちらも、iPadのアプリです。アプリをつくるための言語「Swift」を、初心者でもわかりやすいようにビジュアル化して学べるものです。厳密に言うと、コマンドがブロック化しているわけではないのですが、ブロックとしてコマンドを選び、文字として表示される形なので、プログラム言語が書けなくても、使うことができます。
スクラッチ、プログラミン、Codeable Crafts は、自分で自由につくってみるタイプのもので、Swift Playgroundsは、課題があり取り組むものと、自由につくれるものがあります。
課題スタイルに特化しているのが、次に紹介する、アルゴロジックです。
■アルゴロジック
https://home.jeita.or.jp/is/highschool/algo/index.html
こちらは、自分で作り出すというよりは、問題があり、ゲーム感覚でそれを解くというもの。プログラミングの基礎となるコマンドを組み合わせて問題を解くことで、プログラミングの基礎となる、アルゴリズムを学ぶというものです。中学校や高校の授業でも使われています。※こちらはiPadでは使えません。
レベルや方向性の違ういくつかを紹介させていただきました。
プログラミング教室でも使われていますが、ご自宅で、親子でチャレンジしてみるのも面白いのではないでしょうか?