家庭でもできる小学生のプログラミング学習ーその1 プログラミング学習の意味

みなさまこんにちは。私学妙案研究所の清水です。

2020年から小学校でプログラミング教育が必修化されます。プログラミングが学べる小学生向けの講座や教室も増えてきて、お子様の参加を検討されている保護者の方も多いのではないでしょうか。教室に通うと、継続的に学習が進められる、グループ学習ができるなどのメリットがありますが、コンピュータとインターネット環境があれば、無料で使えるプログラムやアプリがあったり、教材を個人で購入することもできますので、自宅でプログラミングを学ぶことも可能です。

 

今回はプログラミング教室でも使われているものを、どんなことが学べるのかも含めてご紹介していきます。

 

プログラミングを学ぶ意味

ご紹介に先立ち、小学生からプログラミングを学ぶ意味とは何か?について考えてみませんか。ここまでプログラミング教室が話題になると「早くプログラムが書けるようになっておかないと将来まずいのでは」と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、おそらく、そんなことはありません。文部科学省有識者会議でも今回の小学校での必修化の目的は、プログラムが書けるようになることではないと言われていますし、私の周囲でプログラムを書くことを仕事にしている人たちからも「子どもの頃からプログラムを書ける必要はない」「プログラミングを嫌いになるくらいだったらむしろ小学生からやらないほうが良い」という声が聞こえてきます。

 

経済産業省が2016年に発表した「IT人材の最新動向と将来推計に関する調査結果」では、近い将来、日本での「IT人材」が不足するとされています。

 

http://www.meti.go.jp/policy/it_policy/jinzai/27FY/ITjinzai_report_summary.pdf

なので、IT人材の仕事としてのニーズは、今の子ども達が大人になる時はもちろんあると思います。ですが、小中高段階でそのためにプログラムが書けるようになっておかなければ、ということはなく、むしろ、IT分野に興味があり(嫌いでない)、仕事として選択する可能性がある人が増えることが求められています。

 

以上を踏まえると、プログラミング学習の意味としては以下が挙げられるのではないでしょうか。

■試行錯誤をし、思考力を育てる

-動きが確認しやすいツールを使い思考の結果を視覚的に確認する 

■世の中に働きかけるためのツールとして使う

-ゲームやアプリ、装置などをつくり、誰かに使ってもらうという経験をする 

■世の中を支えている仕組みについて知る

-IoTの仕組みやコンピュータの仕組みがわかるツールを使い、自分で設計してみる

 

つまり、プログラミング言語をマスターすることを主目的とするのではなく、学習ツールを使うことで色々と考えて試してみることを目的とするのが良いと思います。

前置きが長くなってしまいましたので、事例の紹介は次のブログでさせていただきますね!

 

参考サイト:

小学校段階におけるプログラミング教育の在り方について(議論の取りまとめ):文部科学省