聖学院中学校・高等学校、女子聖学院中学校高等学校（ともに東京都北区）では、SDGsをテーマとした合同プロジェクトが、年間を通して行われています。約60名の有志の生徒さん達（中3～高2）による活動は今年で4年目で、「環境エコ」をテーマにした活動は、３年目となります。現在はフードロス、資源活用、菜園・コンポスト、エネルギーの４チームに分かれて活動を行っています。
2024年8月23日に行われた中間発表会を見学させていただきました。ここで生徒さん達は前期の活動内容について5分程度のプレゼンテーションを行い、両校の先生方、生徒さんたち、外部のゲストからの質問に答えます。それを振り返り、後期の活動計画を見直していくそうです。
それぞれのチームのプレゼンテーションの内容をご紹介します。
1.フードロスチーム
学院、地域のフードロス（食品ロス：本来食べられるのに捨てられてしまう食品）を減らすことを目的として活動しています。昨年より継続している、食材を余すところなく使って料理をする「クッキングバトル」、家庭で余っている食品を集め、施設などに寄付をする「フードパントリー」の２つの活動については、それぞれ参加人数を増やし、賛同の輪を広げていくための施策について発表されました。また今年は併設の聖学院小学校でフードロスの授業を実施する計画も進められているそうです。
2.資源活用チーム
身近なところからプラスチックゴミを減らしたり、環境負荷が低い製品を使う人を増やすための活動を行っています。中間発表では、バガス容器（サトウキビの搾りかすを使い、燃焼する時のCO2排出が大幅に抑えられる素材を使った容器）の導入に向けた具体的計画、校内での給水機の設置状況と利用促進方法、みんなが使いたくなるような無添加せっけんの検討状況について、発表されました。
3.菜園・コンポストチーム
聖学院ファミリーのCO2削減、生ごみの排出削減の意識を高めることを目的としたチームです。菜園チームは野菜と花を育て、緑を増やすための「コミュニティの庭」をより多くの方に知らせ、菜園の楽しさを知ってもらうための活動について、コンポストチームはこれまでのコンポストに加え、「ミミズコンポスト」の導入について、プレゼンテーションが行われました。
4.エネルギーチーム
CO2を削減するため、消費電力を削減することを目的として活動しているチームです。（日本の主な発電方法は火力発電で、発電時にCO2が大量に排出されるので、電力を削減すると地球資源を守り、CO2を減らすことができます）「省エネ」チームでは、校内の空調の設定温度を変えることで得られた効果について、「創エネ」チームでは、ソーラーパネルの校内での設置場所の検討と、発電を体感できる「自電車発電機」の導入企画について、発表されました。
自由研究フェスタでも授業をしていただきました！
SDGsプロジェクトのみなさんは、2024年8月5日に私学妙案研究所が関わって「自由研究」をテーマとした小学生向けの授業を実施してくださいました。
・資源を減らすためのカードゲーム（資源活用チーム）
・パーム油無添加せっけんづくり体験（資源活用チーム）
・ペットボトルを再利用したプランターとじょうろづくり（菜園・コンポストチーム）
今回初めて実施していただいた授業があったり、これまで実施経験があっても対象が中高生だったり、時間が長かったり（自由研究フェスタの参加者はほとんどが小学校低学年で、授業時間は40分と決まっています）して、調整が必要だったそうですが、どのチームもとても素晴らしい授業でした。
今回中間発表を見学させていただき、まずは生徒さんたちの環境問題への意識の高さに驚きました。また、それ以上に、各チームがイベントや新しい試み、試作など、実際に動き、その結果を受けて修正を重ねていることが素晴らしいと感じました。今回知ることができた各チームの動きが、年度末どのような形になっているのか、とても楽しみです。今回は見学させていただき、ありがとうございました（清水）
SDGｓプロジェクト中間発表の様子は、こちらからもご覧いただけます。
https://www.seigakuin.ed.jp/news/n54792/
昨年のSDGｓプロジェクト最終報告会の様子は、こちらからご覧いただけます。
https://www.joshiseigakuin.ed.jp/news/004687.php
聖学院中学校・高等学校では、今回ご紹介したSDGsプロジェクト以外にも探究型課外活動を行っています。詳細はこちらをご覧ください。
https://www.seigakuin.ed.jp/quest_pbl/activities/
